ラットの塩化コバルトによって誘発される酸化的坐骨神経損傷に対するタキシフォリンの効果:生化学的および組織病理学的評価

Tanoğlu C, Ersoy A, Çoban TA, Yazıcı GN, Mammadov R, Süleyman B.
Acta Neurobiol Exp (Wars). 2022;82(3):254-262. doi: 10.55782/ane-2022-024.

[概要(翻訳版)]
コバルトは、脂質過酸化とマロンジアルデヒドのレベルを増加させ、神経細胞の抗酸化防御機構を低下させる微量元素です。 高レベルのコバルト曝露は末梢神経障害を引き起こす可能性がありますが、その背後にあるメカニズムはまだ解明されていません。 タキシフォリンは、その抗酸化作用と抗炎症作用がよく知られているフラボノイドです。 私たちは、コバルト誘発性の酸化的坐骨神経損傷に対するタキシフォリンの効果を調査することを目的としました。 18 匹のアルビノ雄 Wistar ラットを、対照群、コバルト群、およびタキシフォリン + コバルト群の 3 つの群に割り当てました。 コバルト誘発性の坐骨神経損傷に対するタキシフォリンの効果を調べるために、総酸化物質と総抗酸化物質の状態、およびマロンジアルデヒド、総グルタチオン、およびスーパーオキシドジスムターゼのレベルが測定されました。 タキシフォリンには以下の統計的に有意な効果が観察されました。タキシフォリンは、マロンジアルデヒドレベルと総酸化状態を低下させ、総抗酸化状態、総グルタチオンレベル、およびスーパーオキシドジスムターゼレベルを増加させることにより、コバルト誘発性の酸化性坐骨神経損傷を予防しました。 病理組織学的分析では、対照群とタキシフォリン + コバルト グループでも同様の所見が観察されました。 私たちは、タキシフォリンが坐骨神経損傷におけるコバルト誘発性の酸化損傷の予防に有効であることを確認しました。

[原文:Linked PubMed®]
The effect of taxifolin on oxidative sciatic nerve damage induced by cobalt chloride in rats: a biochemical and histopathological evaluation.