タキシフォリンは、アルドース還元酵素、酸化ストレス、およびMAPKシグナル伝達経路の抑制を介して、STZ糖尿病ラットにおける抗白内障発生を示し、糖尿病性網膜症を軽減する
Liu F, Ma Y, Xu Y.
Endocr Metab Immune Disord Drug Targets. 2019 Oct 18. doi: 10.2174/1871530319666191018122821. [Epub ahead of print]
[概要(翻訳版)]
バックグラウンド:糖尿病性網膜症や白内障などの眼の合併症に伴う糖尿病の有病率の増加により、新しい治療薬の必要性が急務となっている。ポリフェノール化合物が糖尿病および関連する合併症で享受する利点により、タキシフォリン(TXF)ポリフェノールフラバノールが糖尿病誘発ラットで抗網膜症および白内障効果を示す可能性があると仮定した。
方法:10、25、および50 mg / kgの用量のTXFが、STZを介した糖尿病ラットに10週間経口投与された。レンズの不透明度は、7日間の治療ごとに10週間まで調査された。白内障の重症度および水晶体と網膜の組織学の変化の評価が行われた。研究終了後に分離された水晶体の組織ホモジネートを酸化ストレスのマーカーについて評価し、アルドース還元酵素、p38MAPK、VEGF、およびERK1 / 2のレベルを測定した。
結果:TXFが糖尿病誘発ラットの網膜症と白内障を改善したことを示唆している。 TXFの治療も酸化ストレスの状態を改善し、p38MAPK、VEGFおよびERK1 / 2のレベルを抑制した。治療はまた、糖尿病ラットの水晶体混濁を改善した。結果は、白内障および網膜症に対するTXFの保護効果が、TXFの抗酸化能力と、VEGF、ERK1 / 2、p38MAPK、およびアルドース還元酵素に対するその阻害効果による可能性があることを示唆している。
結論:この研究は、TXFが糖尿病誘発性網膜症および白内障に対する保護効果を示す潜在的な候補であることを確認している。