卵巣癌の化学光熱相乗療法のためのタキシフォリン含有ポリドーパミンの合成

Yang Lu, Xinglong Liu, Ting Zhao, Chuanbo Ding, Qiteng Ding, Ning Wang, Shuang Ma, Lina Ma, Wencong Liu.
Molecules. 2024 Feb 28;29(5):1042.

[概要(翻訳版)]
化学療法はがんを治療するための確立された方法ですが、投与量が多く、有害な副作用があるため、効果は限られています。この問題に対処するために、研究者は、生体内で正確に薬物を放出するための担体として光熱剤ナノ粒子の使用を模索してきました。本研究では、3種類のサイズのポリドーパミンナノ粒子(PDA-1、PDA-2、PDA-3)を合成し、評価しました。PDA-2 は、その最適なサイズ、カプセル化率、および薬物負荷率を考慮して選択されました。PDA-2@TAXからの薬物の放出は、異なるpHおよびNIRレーザー照射レベルで試験されました。その結果、PDA-2@TAXは酸性環境下でより容易に放出され、808nmレーザーに照射されたときに高い光熱変換効率を示すことが示されました。卵巣がん細胞のin vitro実験では、PDA-2@TAXが細胞増殖を効果的に阻害することが実証され、相乗的な化学療法と光熱療法の可能性が強調されました。

[原文:Linked PubMed®]
Synthesis of Taxifolin-Loaded Polydopamine for Chemo-Photothermal-Synergistic Therapy of Ovarian Cancer