出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)におけるナリンゲニン由来ジヒドロケルセチンの生合成の最適化
Yuyang Pan, Zhibo Yan, Songlyu Xue, Chufan Xiao, Guangjian Li, Wenyong Lou, Mingtao Huang
J Agric Food Chem.
2024 Mar 6;72(9):4880-4887.
[概要(翻訳版)]
ジヒドロケルセチン(DHQ)は、その多様な生理学的利点で知られており、食品、化学、製薬業界で広く使用されています。しかし、DHQ合成の効率は、DHQ生合成中に中間体が大量に蓄積することによって著しく制限されます。本研究では、フラバノン-3-ヒドロキシラーゼ(F3H)、フラボノイド-3′-ヒドロキシラーゼ、シトクロムP450レダクターゼを発現させるために、さまざまな生物の遺伝子を酵母染色体に組み込むことでDHQ産生を達成しました。コンピュータ支援タンパク質設計アプローチにより、最適なF3H変異体P221Aが開発され、その結果、ナリンゲニン(NAR)由来のDHQ収量が対照群と比較して1.67倍増加しました。続いて、酵素反応の解析と培地組成の最適化により、800 mg/L NARから637.29±20.35 mg/L DHQが合成されました。これは71.26%という驚異的な変換率に相当し、現在までにNARから報告されたDHQ合成の最高値の1つです。
[原文:Linked PubMed®]
Optimizing the Biosynthesis of Dihydroquercetin from Naringenin in Saccharomyces cerevisiae