ラットのシスプラチン誘発性肺障害に対するタキシフォリンの効果:生化学的および組織病理学的評価

Unver E, Tosun M, Olmez H, Kuzucu M, Cimen FK, Suleyman Z.
Mediators Inflamm. 2019 Mar 12;2019:3740867. doi: 10.1155/2019/3740867. eCollection 2019.

[概要(翻訳版)]
シスプラチン誘発性の酸化的肺障害に対するタキシフォリンの効果は、雄のアルビノWistarラットで生化学的および組織病理学的に調査された。 4つのグループがあり、各グループには6匹の動物が含まれた:50 mg / kgのタキシフォリンと2.5 mg / kgのシスプラチン(TC)グループ、2.5 mg / kgのシスプラチンのみ(CIS)グループ、50 mg / kgのタキシフォリンのみ( TG)グループ、健康なコントロールグループ(HG)。実験手順に関しては、TCおよびTGグループの動物は最初に強制経口投与で治療された。 CISグループとHGグループはそれぞれ溶剤として蒸留水を使用した。 1時間後、TCおよびCISグループは、シスプラチンを2.5 mg / kg(腹腔内注射)の用量で投与された。タキシフォリン、シスプラチン、および蒸留水は、14日間毎日同じ方法を使用して、指示された用量と容量で投与された。この期間の終わりに、動物は大量のチオペンタール麻酔(50 mg / kg)で殺された。血液および肺組織のサンプルは、生化学的分析(マロンジアルデヒド(MDA)、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、総グルタチオン(tGSH)、および8-ヒドロキシ-2デオキシグアノシン(8-OHdG))分析と組織病理学的検査のために採取された。次に、TCおよびHGグループの生化学的および組織病理学的結果を、CISグループの結果と比較した。シスプラチンは、MDA、ミエロペルオキシダーゼ、および酸化的DNA損傷のマーカーである8-OHdGのレベルを増加させ、肺組織のtGSHの量を減少させた。さらに、CIS群では、多形性核白血球および出血巣の浸潤に加えて、浮腫および広範な肺胞中隔線維症を含む重度の肺胞損傷が観察された。これらの組織病理学的所見は、タキシフォリンが酸化剤パラメーターの増加と抗酸化剤の減少を防ぐことにより、肺の酸化ストレスに対する保護を提供することを示している。

[原文:Linked PubMed®]
The Effect of Taxifolin on Cisplatin-Induced Pulmonary Damage in Rats: A Biochemical and Histopathological Evaluation.