タキシフォリンによるHEWL原線維形成の阻害とその作用機序
Mahdavimehr M, Meratan AA, Ghobeh M, Ghasemi A, Saboury AA, Nemat-Gorgani M.
PLoS One. 2017 Nov 13;12(11):e0187841. doi: 10.1371/journal.pone.0187841. eCollection 2017.
[概要(翻訳版)]
アミロイド関連疾患の治療アプローチの中で、最近、効果的な抗凝集化合物としての天然物の使用に注目が集まっている。豊富なin vitroおよびin vivoの証拠はこれらの化合物のいくつかの一般的な阻害活性を示しているが、それらは一般に同じ作用機序を示唆していない。ここでは、食品とハーブのユビキタス生物活性成分であるタキシフォリンがHEWLアミロイド線維の形成とそれらに関連する毒性を、非常に大きな球状の鎖状凝集体の形成を引き起こすことによって阻害することを示す。このプロセスを特徴付けるために、一連のアミロイド特異的手法が採用された。タキシフォリンは、ネイティブな状態の分子を安定化させるのではなく、HEWLの前線維種に結合することでその効果を発揮することがわかった。さらに、結合は、非常に大きな球状の鎖状凝集体の形成に向けてアミロイド経路を転用し、βシート含有量が低く、溶媒暴露型疎水性パッチを低減させる。ThT蛍光測定は、成長期の終わりに大きなプロトフィブリル凝集体が生成されると、タキシフォリンの結合能力が大幅に低下することを示している。これらの結果は、アミロイド関連疾患のタンパク質凝集の有望な阻害剤の設計に役立つ可能性があると考えられる。
[原文:Linked PubMed®]
original:Inhibition of HEWL fibril formation by taxifolin: Mechanism of action.