培養肝細胞およびモデルマウスにおけるタキシフォリンの抗高尿酸血症効果

Adachi SI, Nihei KI, Ishihara Y, Yoshizawa F, Yagasaki K.
Cytotechnology. 2017 Apr;69(2):329-336. doi: 10.1007/s10616-016-0061-4. Epub 2017 Jan 18.

[概要(翻訳版)]
高尿酸血症は痛風の重要な危険因子として認識されている。肉や魚介類などのプリン体豊富な食品を大量に摂取すると、血中の尿酸(UA)レベルが上昇する。シベリアのカラマツとイチゴに存在するタキシフォリンは、抗酸化効果を含む健康促進活動を持っていると報告されている。この研究では、培養肝細胞と高尿酸血症モデルマウスの両方でタキシフォリンの抗高尿酸血症効果を調べた。培養AML12肝細胞では、タキシフォリンはUA産生を用量および時間依存的に有意に抑制した。グアノシン-5′-一リン酸とイノシン-5′-一リン酸の同時投与によって誘発された高尿酸血症のマウスでは、タキシフォリンの経口投与が血漿と肝臓のUAレベルの増加を抑制した。さらに、肝臓のキサンチンオキシダーゼ(XO)活性も抑制した。したがって、タキシフォリンの抗高尿酸血症効果は、少なくとも部分的には、肝臓でのXO活性の阻害を介してUA産生を抑制することで説明できる。
これらの結果は、タキシフォリンが強力な低尿酸作用を有しており、抗高尿酸血症の植物化学物質の潜在的な候補である可能性があることを示唆している。

[原文:Linked PubMed®]
original:Anti-hyperuricemic effect of taxifolin in cultured hepatocytes and model mice.