アポトーシスの主要な段階でのフリーラジカル形成の阻害剤としてのジヒドロケルセチン(タキシフォリン)および他のフラボノイド
Vladimirov YA, Proskurnina EV, Demin EM, Matveeva NS, Lubitskiy OB, Novikov AA, Izmailov DY, Osipov AN, Tikhonov VP, Kagan VE.
Biochemistry (Mosc). 2009 Mar;74(3):301-7.
[概要(翻訳版)]
ミトコンドリアにおけるフリーラジカルの形成は、呼吸鎖による超酸化物の形成、過酸化水素または脂質の存在下におけるチトクロムc-カーディオリピン複合体によるラジカルの形成、およびミトコンドリアからのシトクロムc放出およびアポトーシスカスケードの開始を含むアポトーシスの発症に重要な役割を果たす。本研究では、これら3つのラジカル産生反応に対するタキシフォリン(ジヒドロケルセチン)および他の抗酸化物質の効果が検討された。シトクロムcの複合体のペルオキシダーゼ活性は、ケルセチン、タキシフォリン、ルチン、トロロックス、およびイオンオールでそれぞれ0.7、0.7、0.7、3、および10マイクロMで、ルミノールを用いて化学発光によって推定されるジオイルカーチオリピンを用いて50%減少した。クマリンC-525活性ケミリンセンスによって検出された脂質ラジカル産生は、用量依存的にルチンおよびタキシフォリンの作用で減少し、3.7および10マイクロMの抗酸化濃度で化学発光の50%の阻害が観察された。したがって、アポトーシス発症を担うこれら2つのラジカル産生反応は、むしろ低濃度の抗酸化物質によって阻害される。肝臓スライスおよびマッシュに対して行われた実験では、タキシフォリン、ケルセチン、ナリンゲニン、トロロックスは、100マイクロMを超える濃度でのみ、組織におけるルシゲニン依存性化学発光に対する阻害効果が低いことが示された。
[原文:Linked PubMed®]
original:Dihydroquercetin (taxifolin) and other flavonoids as inhibitors of free radical formation at key stages of apoptosis.