タキシフォリンは、酸化ストレスと細胞アポトーシスの阻害により、in vivoおよびin vitroで糖尿病性心筋症を予防する

Sun X, Chen RC, Yang ZH, Sun GB, Wang M, Ma XJ, Yang LJ, Sun XB.
Food Chem Toxicol. 2014 Jan;63:221-32. doi: 10.1016/j.fct.2013.11.013. Epub 2013 Nov 20.

[概要(翻訳版)]
糖尿病性心筋症は、糖尿病患者の心不全の重要な原因としてますます認識されている。過度の酸化ストレスは、糖尿病性心筋症の発症に重要な役割を果たすことが示唆されている。この研究の目的は、ストレプトゾトシン誘発糖尿病マウスの心機能とH9c2心筋芽細胞の高血糖症誘発アポトーシスに対する潜在的な保護効果とタキシフォリンのメカニズムを調査することである。生体内研究は、タキシフォリンが拡張機能障害を改善し、心筋構造の異常を改善し、筋細胞のアポトーシスを抑制し、内因性抗酸化酵素活性を増強することを明らかにした。興味深いことに、タキシフォリンは心筋のアンジオテンシンIIレベルを低下させ、NADPHオキシダーゼ活性を阻害し、JAK / STAT3活性化を増加させた。 In vitroの調査では、タキシフォリンが細胞内ROSレベルを低下させることにより、33 mMのグルコース誘導性H9c2細胞のアポトーシスを阻害することが示された。また、カスパーゼ3とカスパーゼ9の活性化を阻害し、ミトコンドリア膜電位を復元し、アポトーシスの内因性経路に関連するタンパク質の発現を調節して、ミトコンドリアから細胞質へのチトクロームcの放出を阻害した。
結論として、タキシフォリンは酸化ストレスと心筋細胞のアポトーシスを阻害することにより糖尿病性心筋症に対して心臓保護効果を発揮し、糖尿病性心筋症の治療における潜在的な薬剤となる可能性がある。

[原文:Linked PubMed®]
original:Taxifolin prevents diabetic cardiomyopathy in vivo and in vitro by inhibition of oxidative stress and cell apoptosis.