フラバノノールタキシフォリンは、細胞死プロセスを抑制することにより、分化したPC12細胞におけるプロテアソーム阻害誘発アポトーシスを減衰させる
Nam YJ, Lee DH, Shin YK, Sohn DS, Lee CS.
Neurochem Res. 2015 Mar;40(3):480-91. doi: 10.1007/s11064-014-1493-x. Epub 2014 Dec 5.
[概要(翻訳版)]
プロテアソーム機能障害とミトコンドリア障害は、神経変性に関与している。タキシフォリンは抗酸化作用と抗炎症効果を有する。しかし、プロテアソーム阻害によって誘導される神経細胞死に対するタキシフォリンの効果は検討されていない。そこで、細胞死過程に関して、分化したPC12細胞を用いた神経細胞傷害におけるプロテアソーム阻害によるアポトーシスに対するタキシフォリンの効果を評価した。プロテアソーム阻害剤MG132およびMG115は、Bid、Bcl-2、および生存タンパク質レベルの低下を誘発し、バックスの増加、ミトコンドリア貫膜電位の喪失、チトクロームc放出、カスパーゼの活性化(-8、-9および-3)、腫瘍抑制剤p53レベルの増加およびPARP-1の切断を誘発した。タキシフォリンの添加は、アポトーシス関連タンパク質レベルにおけるプロテアソーム阻害剤誘導性の変化、活性酸素種の形成、GSHの枯渇および酸化、マロンジアルデヒドおよびカルボニルの形成、および細胞死を減衰させた。この結果は、タキシフォリンがミトコンドリア経路およびカスパーゼ-8-およびビッド依存経路の活性化を抑制することによって、PC12細胞におけるプロテアソーム阻害剤誘導アポトーシスを減衰させることを示している。タキシフォリンの予防効果は、活性酸素種の形成に対するその阻害効果、およびGSHの枯渇および酸化に起因すると思われる。
[原文:Linked PubMed®]
original:Flavanonol taxifolin attenuates proteasome inhibition-induced apoptosis in differentiated PC12 cells by suppressing cell death process.