実験的歯周炎ラットにおけるタキシフォリンの歯槽骨に対する影響
Lektemur Alpan A, Kızıldağ A, Özdede M, Karakan NC, Özmen Ö.
Arch Oral Biol. 2020 Sep;117:104823. doi: 10.1016/j.archoralbio.2020.104823. Epub 2020 Jun 22.
[概要(翻訳版)]
目的:本研究は,強力な抗酸化物質であるタキシフォリンの歯周炎進行に対する効果を免疫組織化学的およびコーンビームCT(CBCT)検査により評価することを目的とした。
デザイン 本研究は、32匹のラットを用いて、非結紮群(Control、n=8)、歯周炎群(Perio、n=8)、タキシフォリン1mg/kg/日投与歯周炎群(Taxi-1、n=8)、タキシフォリン10mg/kg/日投与歯周炎群(Taxi-10、n=8)の4実験群にて実施された。リガチャー誘発実験的歯周炎デザインを使用した。すべてのラットは30日目に犠牲となった。歯槽骨の損失はCBCTによって決定された。ヘマトキシリン・エオジン染色したスライドを検査した。骨形成タンパク質2(BMP-2),オステオカルシン(OCN),アルカリフォスファターゼ(ALP),コラーゲンI型(Col 1),Bcl-2,Bax,RANKLの発現量は免疫組織化学的に測定された。
結果:両用量のタキシフォリンで歯槽骨量の減少が認められた.炎症反応はPerio群で高く,タキシフォリン群で低かった。BMP-2、OCN、ALP、Col 1の発現は、タキシフォリン群で用量依存的に上昇した。RANKLの免疫発現は、タキシフォリンの両用量で減少した。Bcl-2の発現はタキシフォリン群で増加し、Baxの発現は減少した。
結論:タキシフォリンは、この実験的歯周炎モデルにおいて、アポトーシスを抑制し、歯槽骨の骨形成を改善することに成功した。
[原文:Linked PubMed®]
The effects of taxifolin on alveolar bone in experimental periodontitis in rats