ストレス負荷条件下における豚の臨床および生化学的血液パラメータに対するジヒドロケルセチン(タキシフォリン)の影響

Nekrasov RV, Bogolyubova NV, Semenova AA, Nasonova VV, Polishchuk EK.
Vopr Pitan. 2021;90(1):74-84. doi: 10.33029/0042-8833-2021-90-1-74-84. Epub 2021 Jan 20.

[概要(翻訳版)]
現代社会において、苦痛は、人間の生体のあらゆるシステムの機能に悪影響を及ぼす状態として広まっています。ストレスの影響下における生物学的メカニズムおよび生体の変化、ならびにその平準化の方法の研究は、医学、動物科学および獣医学に関連するものである。ブタは人間に最も近い優れた生体モデルである。本研究の目的は、フラボノイドであるジヒドロケルセチン(DHQ)(タキシフォリン)を飼料とともに毎日摂取することを背景に、ストレスから解放された豚とストレス下の豚の血液学的および生化学的パラメータを研究することであった。材料と方法 L.K. Ernst連邦畜産科学センターの実験場において、初期体重30〜35kgの豚[F2雑種(大白×ランドレース)×デュロック]の3群(n=27)を対象に研究を実施した。グループ1Kは、ストレスにさらされない対照動物からなり(n=9);グループ2K-動物の再配置によって模擬ストレスを受けた対照動物(n=9);グループ3O-模擬ストレスを受け、実験全体を通してDHQ(飼料1kgあたり32mg)を与えられた実験動物(n=9)。0日目、42日目、76日目に、動物から血液を採取し、血液学的および生化学的パラメータを従来の方法で調べた。結果は以下の通りである。DHQを豚の栄養に使用することによる、血液の酸化機能の増強、代謝強度の向上、ストレス条件下での動物の持久力の向上に対するプラスの効果は、赤血球およびヘマトクリットの含有量が高い白血球レベルの維持に現れている。DHQを与えた動物では、アラニンアミノトランスフェラーゼ活性が、DHQを与えていない動物よりも低かった。ストレスにより、2K群では46日目に乳酸デヒドロゲナーゼ活性が有意に上昇したが、DHQを投与した動物では観察されなかった。結論 ストレスを背景としたDHQの長期摂取(含72日まで)は、生理的規範の範囲内で、コントロールレベル(ストレスなし)の血液値を維持することに寄与した。

[原文:Linked PubMed®]
Dihydroquercetin influence on clinical and biochemical blood parameters of pigs under conditions of stress load