タキシフォリンとソルガムきびのエタノール抽出物はmiR-195/IRS1/PI3K/ACTおよびAMPKシグナル経路を介して肝インシュリン抵抗性を改善する
Lee H, Jeong WT, So YS, Lim HB, Lee J
Antioxidants (Basel). 2021 Aug 24;10(9):1331. doi: 10.3390/antiox10091331
[概要(翻訳版)]
本研究は、遊離脂肪酸(FFA)誘発肝インスリン抵抗性に対するタキシフォリンおよびソルガムきびのエタノール抽出物の効果を評価することを目的とした。FFA処理によりグルコース取り込み量がコントロールと比較して16.2%減少したが、タキシフォリンおよびソルガムきびエタノール抽出物はグルコース取り込み量を増加させた。さらに、タキシフォリンとソルガム エタノール抽出物は、FFA誘導肝細胞において、p-PI3K、p-IRS1、p-AKT、p-AMPK、p-ACC の発現を増加させた。さらに、FFA処理により、miR-195の発現が増加した。しかし、FFA 処理と比較して、タキシフォリンおよびソルガム エタノール抽出物による処理は、用量依存的に miR-195 の発現を減少させた。タキシフォリンおよびソルガムきびのエタノール抽出物は、miR-195のミミックまたは阻害剤を導入した細胞において、miR-195レベルを抑制することによりp-IRS1、p-PI3K、p-AMPK、p-AKTおよびp-ACC発現を増強した。これらの結果は、タキシフォリンとソルガムきびのエタノール抽出物がmiR-195の発現を制御することによりインスリン抵抗性を減弱させることを示しており、タキシフォリンとソルガムきびのエタノール抽出物が有用な抗糖尿病薬になる可能性を示唆している。
[原文:Linked PubMed®]
Taxifolin and Sorghum Ethanol Extract Protect against Hepatic Insulin Resistance via the miR-195/IRS1/PI3K/AKT and AMPK Signalling Pathways