ジアジノン誘発心筋傷害に対するタキシフォリンおよびビタミンCの心筋保護作用および抗酸化作用について
Najeb SM, Jaccob AA, Al-Moziel MSG, Abdulhameed HM
Environ Anal Health Toxicol. 2022 Mar;37(1):e2022002-0. doi: 10.5620/eaht.2022002. Epub 2022 Feb 3.
[概要(翻訳版)]
イラクでは、殺虫剤への過度の曝露がますます制御不能になっている。本研究の目的は、ジアジノン誘発心筋傷害に対するタキシフォリンとビタミンCの可能な改善効果をラットで評価することであった。36匹のsprague雌ラットを6匹ずつの6群に分けた。グループ1では、ダイアジノン20 mg/kgを30日間経口投与した。第2群は、ジアジノン(20 mg/kg)経口投与前に、タキシフォリン(25 mg/kg)とビタミンC(100 mg /kg)を併用投与し、毎日30日間強制経口投与した。グループ3およびグループ4は、それぞれタキシフォリン(25 mg/kg)およびビタミンC(100 mg /kg)を別々に、ダイアジノン(20 mg/kg)投与前に30日間経口投与した。グループ5は対照1とし、タキシフォリン(25 mg/kg)およびビタミンC(100 mg /kg)を一緒に投与し、30日間毎日経口投与した。最後の群6を対照2とし、ダイアジノンのビヒクルを投与した。ラットの体重、水および食物の摂取量を測定し、ラットの一般的なバイタルサインを観察し記録した。試験終了後、ラットを犠牲にし、血液を採取して生化学的分析を行い、心臓を摘出してグルタチオンペルオキシダーゼと病理学的評価を行った。また、トロポニン、LDH、AST、ALTの値は、グループ1で有意に上昇し、心臓の虚血と損傷の存在を明らかにした。タキシフォリンとビタミンCの併用投与により、これらの値は対照群と同程度の濃度まで有意に減少した。このような所見は、病理組織学的観察によって裏付けられた。さらに、本研究では、ダイアジノン投与により脂質プロファイルが有意に悪化したが、タキシフォリンとビタミンCの同時投与により、脂質プロファイルが有意に改善され、グルタチオンペルオキシダーゼ値が上昇し、抗酸化レベルが有意に改善されることが示された。タキシフォリンとビタミンCの亜急性投与は、ダイアジノン誘発心筋傷害に対して心筋保護効果を発揮する。
[原文:Linked PubMed®]
Cardioprotective and antioxidant effects of taxifolin and vitamin C against diazinone-induced myocardial injury in rats