高血糖に伴う神経障害および神経障害性疼痛に対するタキシフォリンの効果について。生化学的および病理組織学的評価

Alay M, Sonmez MG, Sakin A, Atmaca M, Suleyman H, Yazici GN, Coban A, Suleyman B, Bulut S, Altuner D
Adv Clin Exp Med. 2022 Feb 17. doi: 10.17219/acem/144002. Online ahead of print.

[概要(翻訳版)]
背景:高血糖は、神経障害性疼痛だけでなく、糖尿病性神経障害の発症を決定する要因とも考えられている。糖尿病性神経障害性疼痛の発症には、活性酸素の過剰産生が関係していると言われています。一方、タキシフォリンはフラボノイドの一種であり、活性酸素の産生を抑制することが確認されている。

目的:抗酸化作用と神経保護作用を有するタキシフォリンのアロキサン誘発高血糖による神経障害および神経障害性疼痛に対する効果を生化学的および病理組織学的に検討する。

材料と方法:アルビノWistar雄ラットを健常群(HG)、アロキサンのみ群(AXG)、アロキサン+タキシフォリン群(ATG)の3群に分けた。アロキサンを120 mg/kgの用量で腹腔内投与し、動物に高血糖を起こさせた。足痛の閾値はBasileアルジメーターを用いて測定した。坐骨神経組織は,生化学的および病理組織学的に検討し,神経障害を評価した。

結果:その結果、タキシフォリンは、アロキサン投与による血糖値の上昇、高血糖に伴う肉球疼痛閾値の低下、坐骨神経組織における酸化・抗酸化バランスの酸化剤有利の変化、組織形態の悪化を有意に抑制することが明らかとなった。

結論:タキシフォリンは、アロキサン誘発の高血糖に伴う神経障害および神経障害性疼痛を緩和することが実験的に明らかになった。

[原文:Linked PubMed®]
The effects of taxifolin on neuropathy related with hyperglycemia and neuropathic pain in rats: A biochemical and histopathological evaluation