ラットにおけるタキシフォリンの代謝,組織分布および排泄について

Li Y, Su H, Yin ZP, Li JE, Yuan E, Zhang QF.
Biomed Pharmacother. 2022 Apr 14;150:112959. doi: 10.1016/j.biopha.2022.112959. Online ahead of print.

[概要(翻訳版)]
ゼインカゼインナノ粒子(TZP)内包Taxifolinをラットに経口投与し、その代謝、組織分布および排泄を検討した。ラット小腸および大腸において、タキシフォリンの異性化が認められた。異性体のほか、UPLC-QTOF-MSにより、ラットの糞、血漿および尿中に16種類のタキシフォリンの代謝物が同定された。大腸では、タキシフォリンは腸内細菌叢を介して、水和、脱水、環分裂の代謝を受けた。血漿および尿中に認められたタキシフォリンの主な代謝物は、硫酸化、グルクロン酸化、およびメチル化生成物であった。組織および尿中のタキシフォリンとその代謝物の動的変化をUPLC-QqQ-MS/MSで定量した。タキシフォリンおよびその代謝物は組織内に速やかに吸収・分布し,心臓および脳内では比較的低濃度であった。タキシフォリンの糞中への排泄量をHPLCで測定した。24時間の総排泄量は投与量に対して2.83±0.80%であり、最大排泄量は投与後8~10時間であった。尿中へのタキシフォリンおよびその代謝物の排泄は糞便と比較して非常に速く、12時間中の総排泄量は1.96±0.23%であった。

[原文:Linked PubMed®]
Metabolism, tissue distribution and excretion of taxifolin in rat